「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展と「巨匠ピカソ 愛と想像の軌跡」展に行ってきた

東京六本木のミッドタウンにあるサントリー美術館でやっている「巨匠ピカソ 魂のポートレート」展と、同じく東京東京六本木の国立新美術館でやっている「巨匠ピカソ 愛と想像の軌跡」に行ってきました。

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「魂のポートレート」展は「自画像」をテーマに60点の作品が展示されており、「愛と想像の軌跡」展ではピカソの91年の生涯を約170点の作品で振り返る回顧展が行なわれています。

早速、拙いですが、感想を書いてみようと思います。


僕は午後から「魂のポートレート」展に行き、次に「愛と想像の軌跡」展に行きました。

結論から言うと、「行って良かった!」です。

そして、「行くなら、魂のポートレート展から見た方が良い!」と言うことをお伝えしたいです。

たまたまかもしれませんが、両会場ともすべての作品を、日曜日なのに自分の好きなペースで見られるくらいの動員数でした。

おかげで自分が満足するまで作品を見ることができて大満足です。

行ってみて分かったのですが、「愛と想像の軌跡」展と比べて「魂のポートレート」展の方が、ピカソの自画像に焦点を当てている分、ピカソの技術的な興味の変遷が整頓されている気がします。

自画像という同じ題材が繰り返し扱われるおかげで、「魂のポートレート」展を見終わると時期と技術のマッピングが多少できあがります。そのうえで「愛と想像の軌跡」展に行くと技術の奥にある表現を見つけやすくなります。

ピカソの作品では、同じ技術が繰り返し使われ、そして新しい技術と古い技術は同時に使われるため、いきなり晩年の作品を見ると「意味を考えてはいけない」みたいな境地にたどり着いてしまう気がします。

作品を見ていて思ったことは、ピカソの描く線と面、色彩、使われる技術には全て意味があるのだなぁ、ということです。

エッチング作品を見ると分かりやすいのですが、ピカソの線は1本1本に意識が入り込んでいます。たった一本の滑らかなラインなのに、そのラインは単純化されておらず、非常に複雑です。

とある鋳造作品は、ちょっと目線を変えて背面を真上から見てみると、正面から見たときとは違う、意外な発見があると思います。

同じように、ピカソの描く全てのものは、意識が複雑に入り込んだ表現なのではないか、と勝手に深読みすることができます。

ピカソの作品のもつ意味を、自分が考えられるだけ考え、そのうえで、選択的に使われている技術の向こう側の表現を、子供にもどった気分で考えると、作品のもつメッセージが伝わってくる気がします。

題名にとらわれて表面的な表現と題名をマッピングし次の作品に進むのもよいと思いますが、僕は題名を読んだ後、その題名を忘れて、絵を正面から見たり、離れてみたり近くから見たり、いろいろ試すことをオススメします。

何も分からない絵もえると思いますし、何か分かる絵もあるのではないかと思います。

歩きながら聞こえてくる他のお客さんの感想のうち、一番心を打たれた感想は、「この絵は、女の人の髪が風になびいている感じがして、きれいな絵」と、非常に抽象化されており一見殺風景なとある絵を見て、小学生が言っていたことです。

ピカソの絵を見るためには、豊かな想像力と既成概念に縛られない感性が必要なんだなぁと思ったりしました。

ピカソの絵は非常に複雑なので各作品を、長時間飽きずに見ることができます。

後の用事を一切入れずに、心置きなく見に行くことを、おすすめいたします。あと、僕はサントリー美術館から先に行くことをオススメします。

西洋絵画の巨匠 ピカソ

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【ピカソ展の参考資料】

- 国立新美術館
会期2008年10月4日(土)~12月14日(日)
休館日毎週火曜日
会場国立新美術館 企画展示室1E
開館時間10:00 から18:00まで ※金曜日は20:00まで ※入館は閉館の30分前まで

- サントリー美術館
会場:港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド ガレリア3階
会期:2008年10月4日(土)〜12月14日(日)
開館時間:10:00〜20:00 ※最終入館は閉館30分前まで
休館日:火曜日

- 一般の料金
観覧料国立新美術館サントリー美術館ピカソ割引合計料金
一般1,5001,300-2002,600
# 両方見に行くと、ちょっと割安。

【関連リンク】
- 「巨匠ピカソ」展 - サントリー美術館
-- http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/08vol05picasso/index.html
サントリー美術館では、ピカソの魂の叫びとも言うべき自画像とその周辺の作品を、油彩画を中心とした約60点によりご紹介していきます。


- 巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡 - 国立新美術館(THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO)
-- http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/PICASSO/index.html
生きること、愛することと芸術の創造とが分かちがたく結びついた、巨匠ピカソの91年の生涯を、約170点の作品によってたどる大回顧展です。


投稿者:としのり  日時:23:59:59 | コメント | トラックバック |
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