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2010-12-19 Sun

【いま読んでいる】 REMIX ハイブリッド経済で栄える文化と商業のあり方

AMNさん経由で『REMIX ハイブリッド経済で栄える文化と商業のあり方』を頂きました。
ありがとうございます。

REMIX ハイブリッド経済で栄える文化と商業のあり方

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この本は出版が2010年2月末なのでちょっと古いです。
でも、語られている内容はまさに今から今後に向けて役立つ内容でした。

概要


- REMIX ハイブリッド経済で栄える文化と商業のあり方 - 翔泳社の本
-- http://books.shoeisha.co.jp/book/b73290.html

商業経済と共有経済は共存―リミックス―できる。そこにこそ新しい可能性がある。それを殺してはならない。 ネット時代では、商業活動と各種の共有活動が並置・相補関係にあるハイブリッド経済/文化こそが主流となるため、それを発展させる制度改革を主張する


もくじ


◎第一部 文化
第1章 過去の文化 
RW文化 vs. RO文化 
規制の限界 
第2章 未来の文化 
第3章 ROの拡張 
天性の再創造 
天性の再々創造 
われわれを再コード化 
第4章 RWの再生 
ことば以外で書く 
リミックス:文章 
リミックス:メディア 
リミックスの重要性 
第5章 文化の比較 
価値――および「価値観」――のちがい 
価値のちがい(金銭的な意味で) 
価値のちがい(「それっておもしろいの?」という意味で) 
法におけるちがい(「それ、やっていいの?」という意味で) 
文化についての教訓 

◎第二部 経済
第6章 二つの経済:商業と共有 
商業経済 
インターネットの商業経済成功例三つ 
この成功三例を支える三つの鍵 
商業的成功の特徴 
共有経済 
パラダイムとなる事例:ウィキペディア 
共有経済は何を共有するか 
第7章 ハイブリッド経済 
パラダイム事例:フリーソフト 
フリーソフトを超えて 
第8章 経済から学べること 
並行する経済は可能だ 
ツールは、クリエイターがどの経済のために創っているかを知らせる 
クロスオーバーが成長している 
強いインセンティブでますます商業組織はハイブリッドへと向かう 
公平だと思われることが、共有経済と商業経済とのハイブリッド関係を仲介する 
「共有小作制」は褒め言葉にはならないだろう 
ハイブリッドは若者たちの脱犯罪化に役立つ 

◎第三部 未来を可能にするために
第9章 法を変える 
1. アマチュア創作を規制から外そう 
2. 権利の所在を明確にしよう 
3. 単純にしよう 
4. コピーを合法にしよう 
5. ファイル共有を合法にしよう 
第10章 われわれを変える 
コントロール狂たちの頭を冷やす 
共有を見せる 
規制の限界を再発見する 
結論


メモ


近代の若者は物心つくころからコンテンツを気軽に扱える時代を生きている。
そのため、既存のコンテンツからの引用を混ぜ合わせて別のコンテンツを作り出す手法ににる作品づくりを行なう若者が増えている。

しかし現在の著作権法の下では、自由で気軽な気持ちで既存のコンテンツを引用できないことが多い。
そのためニコニコ動画などのように、自らが動いて著作権的な問題が少しでも減るように工夫することは、コミュニティを発展させる上でとても重要だといえるだろう。

他者の作成したコンテンツを閲覧し自分の周囲の文化を消費・吸収する行為をR(リード)。
自らの周囲の文化を創り、作り直すことで自分がRした文化に寄与する行為W(ライト)。
本書では、これらの2つの概念RとWを頻繁に使って議論している。

Rしか行なわない人もいる。
しかしこのような人は、Wを行なう人やその結果となるサイトを支え手くれる人々だ。

本書ではリミックスをコンテンツの引用を重ね合わせることによる新しい創造的作品と述べている。
リミックスは本質的には写真を使ったコラージュ(切り抜きと合成)と同じようなものである。
ネットが無い時代の物理的なコラージュと比べ、ネットがある時代のリミックスは圧倒的に帆布しやすい。

本書はリミックスの本質を掘り下げ、リミックスの面白さの本質や、リミックスを行なうこと自体の正当性に関する分析、既存の著作権がリミックスによる文化の拡張を阻害する例、その解決への方向性などを示している。

また企業が運営するWebサイトの運営方法に、RとWのバランスの傾向を見いだし、文化を育むシステムの作り方の分かりやすい例を示そうとしている。

近年のユーザの作品投稿によって成立しているサイトを運営している人、積極的に利用している人などに取って、多くの示唆を含んでいると思う。

本書の後半で述べてる著作権の緩め方のバランスは、僕には考えつかないような柔軟さを持っていて素晴らしい。
しかし、すべての国民の志が高い訳ではないので、このような想定が成り立つのかわからない。
柔軟な法律のもとで、生産活動を行っていない人間が対価を払わずにコンテンツを消費する割合が増えるような気もする。

明るい未来を築くたまに必要な成果を出す方法も書いてあるので書店で読むと良いかもしれない。

つづくかも。

投稿者:としのり  日時:23:59:59 | コメント | トラックバック |